トイレットペーパーはなぜ消えた?買い占め騒動の背景とは

新型コロナウイルスの影響により、マスクが2ヶ月ほど前から品切れになっているのは皆さんご存知だと思います。
そして今、トイレットペーパーなどのペーパー類がスーパーの商品棚から姿を消す事態が全国で発生。お米やカップ麺、パスタなども姿を消しつつあります。
パニックの力は非常に強力。ありもしない噂で一つの銀行を潰してしまうほど、驚異的なものです。
こういった集団パニックはどこから引き起こされ、どのように広まっていくのか。また事態の悪化を防ぐために今何ができるのか。買い占めの背景や人間の心理から見ていきましょう。

 


オイルショック時の買い占め騒動


買い占め騒動の代名詞とも言えるのが、オイルショック時のトイレットペーパー買い占め騒動です。
1973年10月に政府が紙の節約を呼びかけたことにより、「トイレットペーパーがなくなる」という噂が広まりました。
その後大阪のスーパーで特売のトイレットペーパーが売り切れたこと、新聞社が「トイレットペーパーの値段が跳ね上がる」という見出しを製作したことで全国民がパニックに。
全国的な買い占め騒動に発展し、3月まで供給が安定しませんでした。

「トイレットペーパーがなくなる」「値段が引き上げられる」というのは、実は全くのデタラメ。しかしマスメディアによって人々の不安が煽られ、ここまでの大騒動に発展しました。
政府が冷静な対応を呼びかけたのにもかかわらず、騒動収束までには5ヶ月近くかかっています。

 


今回のトイレットペーパー買い占めの元凶とは?


オイルショック時の1973年は、言わずもがなネットやSNSは発展していませんでした。そのためパニックを引き起こすのは、テレビや新聞などのマスメディアのみだったと言えます。

しかし今はSNSやネットなど、個人が自由に情報を発信できる時代。特にTwitterは「リツイート」という機能により、個人の投稿が簡単に大勢の人へ拡散されます。また「日本のトレンド」から、どんな言葉が多く投稿されているのか、皆がどんなことを考えているのか、すぐにわかる状況です。

今問題になっているトイレットペーパー買い占めも、Twitterが元だったと言われています。
トイレットペーパーを大量に購入する人の姿や空の棚の画像が拡散されたことにより、大勢のユーザーの不安が煽られました。
その結果、たくさんの人が店舗に殺到してテレビなどのニュースになり、実際に品薄状態になってしまった…というのが今回の買い占め騒動の背景だと言われています。
つまり今、買い占めを引き起こすのはマスメディアだけではありません。
個人の投稿、デマ情報がパニックの引き金になることが多いのです。

 


転売目的の買い占めも品薄の原因に…


マスク品薄でも問題になっているのが、転売目的での買い占め。これが品薄に拍車をかけています。
昔は家族や自分の分を確保するだけでした。しかし現代はメルカリなど個人で商品が出品できる時代。現にフリマアプリサイト内では高額転売が多数発生しています。

 

某通販サイトを見てみると…
トイレットペーパー12ロール入りが、平均2000円で転売されている!3000円や5000円のものもちらほら。中には1ロール1800円のものまで…。しかもこれらの商品、結構売り切れているんです!なんということでしょう…
このような悪質転売目的の買い占めも、パニック加速の原因になっていると考えられています。

 


買い占めを引き起こす心理とは?


買い占めを引き起こしているのは「群集心理」と呼ばれているもの。
人は不安な状況に陥ると、判断能力が著しく低下して周りの行動に流されるようになります。少し考えれば嘘だとわかるものや、デマだという情報があるのに買い占めが起こるのはこのせいです。
現状から判断をするのではなく、「みんなが買っているから買わなくちゃ」という気持ちの焦りを優先させてしまうんですね。

また人は精神的な安定を求めようと、とにかく何か行動しようとします。
買い占めによって不安が煽られている今、自分が買い占め行動をすることで何とか不安を解消しようとしている…という、何とも皮肉な現状が起こっている。

更に群集心理は、個人の倫理観を大きく歪ませる一面を持ちます。 
買い占めは迷惑な行為ですし、「社会が困窮して自分にもとばっちりが来る」という社会的ジレンマを引き起こすもの。冷静になれば誰でも理解できます。
ですが群集心理に流されている今こういった倫理観は後回しになっている。

「赤信号、みんなで渡れば怖くない」という有名な言葉がありますよね。
これは今まさに起こっている、群集心理による個人の倫理観低下の象徴なのです。

 


買い占め収束のために何ができるのか


これらの買い占め騒動で私たちができることは、大きく分けて2つあります。

まず正しい情報を理解すること。
トイレットペーパーの在庫は豊富にあります。いつも通り、個人が必要な分だけ購入すればあっと言う間に騒動は収まります。
今商品棚からトイレットペーパーが消えているのは、各個人が必要以上に買い占めた結果。「必要な分のみを購入する」。一人一人がこの意識を持ちましょう。
またお米やパスタなどが一時的に商品棚から消えていますが、どのメーカーも「在庫は十分にある」との情報を出しています。焦らずいつも通りの買い物を心がけましょう。

次に転売屋から購入しないこと。
マスクの品薄状態が続いているのは転売屋の存在が大きいと言われています。買い占めたマスクをフリマサイトで高額で売りさばき、100万円以上を設けている人もいます。
こういった人からトイレットペーパーを購入すれば転売屋の思うツボ。「自分もこの方法で儲けよう!」という不届き者を生み出すことにもなりかねません。   
絶対に転売屋からは購入しない。これを心がけてください。

 


まとめ


トイレットペーパー買い占め騒動の背景や、それに関係する人の心理について詳しく解説しました。
インターネットが発展した今、昔よりも買い占めは起こりやすく収束しにくいものに変異しています。
一人一人が正しい情報を理解し、社会全体を思いやる気持ちを持つことが大切でしょう。

(C)写真AC

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