NEOYAGが目指すべき、文豪・三島由紀夫が愛した味と店3選
あなたは、三島由紀夫(みしまゆきお)という日本の文豪をご存知だろうか?
彼は、小説家や劇作家、俳優、随筆家、モデル、評論家、政治活動家として皇国主義者といういくつもの顔を持っていた。日本の文豪というのは、非常に美食家が多く、彼もその一人だったのだ。
今回は、彼の人生と美食の世界に生きた三島由紀夫が愛した味と店について、綴っていこうと思う。
三島由紀夫の人生とは?
1925年(大正14年)1月14日に生を受けた三島。1970年(昭和45年)までの45年間という短すぎる激動の人生を歩んだ。
三島の本名は、平岡 公威(ひらおか きみたけ)という。三島は、戦後の日本文学界をけん引する作家であるのと同時に、ノーベル文学賞の候補に選出されるなど、日本の枠を大きく超え、海外文学界においても広く認知された貴重な作家である。世界の100人を選ぶ『Esquire』誌にも取り上げられた初の日本人で、国際的に放映されたテレビメディアに初めて出演したという唯一の日本人だ。
代表作としては、小説としては『金閣寺』や『仮面の告白』、映画でもヒットした『潮騒』、『憂国』、『鏡子の家』、『豊饒の海』などの代表作がある。
さらに戯曲には、『鹿鳴館』や『近代能楽集』、『サド侯爵夫人』などがあり、その修辞に富む絢爛豪華な文体、詩的表現、古典劇に基づいた構築性や美しく個性的な設定など、才能あふれる作風が特徴になっている。
しかし、世界的に将来を期待されていながら、晩年になると右傾化を強めて、自衛隊に体験入隊。さらに、民兵組織である『楯の会』を結成した。
三島の最後の日は、1970年(昭和45年)11月25日。
楯の会の隊員である4名と自衛隊市ヶ谷駐屯地を訪れて、益田兼利東部方面総監を敷地内の個室に監禁。
その一室のバルコニーで自衛隊員へ向け、クーデターを促すための演説をした後に、割腹自殺するという衝撃的な最期を迎えた。
この事件は、昭和史に残るほど社会に大きなショックを及ぼし、新右翼が誕生するなど、日本の政治運動や文学の世界にインフルエンスを与えた。
純粋で優れた記憶力の持ち主
三島の性格や気性は、かなり大胆で衝動的に行動を起こしてしまうという人物だったという三島の知人がいる。
こんな逸話がある。
当時、若者たちから絶大な支持を受けていた同じく文豪の太宰治の才能こそは認めていたが、太宰の書く“自己劇画化文学”が大嫌いで、文句をつけるという一幕もあったそうだ。
しかし、三島と親交のあった美輪明宏の談では、非常にコンプレックスが強い人物で、自分が音痴であることを気にかけ、ボイストレーニングに行って、たった1週間で直してしまうほどの人物だったという。
一度言われた言葉を絶対に忘れない、優れた集中力と記憶力の持ち主だったとも言っている。
さらに、美輪によれば、本当に純粋で、少年のような心根を持つ人物だったという。
幼少時の頃からのコンプレックスからか、三島は自身の虚弱体質を嫌悪し、ボクシングやボディビルをはじめて、肉体改造に注力した。
三島が残した作品の数々は、非常に完成度が高く、自死してしまったことを嘆く評論家や読書家は多い。
三島が愛した鶏料理の名店
1909年(明治42年)に港区新橋で創業したという鳥料理の名店『末げん』は、多くの文化人や著名人、文豪に愛された。
学生の頃から、三島は家族ぐるみで贔屓にし、鶏を食すときにはこの店を使った。
さらに、日本で初めて政党内閣を組織した、第19代内閣総理大臣・原敬などの政治家、大正~昭和の初頭に歌舞伎界を台頭した第六代目・尾上菊五郎といった名だたる人々も足繁く通ったという。
三島は、クーデター先導事件を起こす前夜、この『末げん』で最後の晩餐を摂った。そのときに三島が食したのが“軍鶏鍋のコース”である。
最期まで三島が愛したその鶏スープは、今現在も変わらぬ味。毎日常連客の舌を満足させている。
名物・かま定食は、軍鶏・合鴨・地養鶏の鶏ひき肉と奥久慈産の地卵を使った親子丼で、一般的な親子丼とは違って、非常に喉越しがよく、掻き込む箸が止まらない。
住所:東京都港区新橋2-15-7 Sプラザ弥生ビル1F TEL:03-3591-6214
営業時間:11:30~13:30(L.O.13:20)/17:00~22:00(L.O.21:00)
定休日:日曜日、祝日(土曜日は不定)
三島が大口を開けて頬張ったハンバーガー
1952年4月25日創業の喫茶店『ボンネット(BONNET)』。
座席数35席のこの喫茶店では、地元客の憩いの場になっていて、なんとも言えない昭和レトロの雰囲気がプンプンと漂っている。今は少なくなってしまった全面喫煙で、壁や天井にヤニが沈着して、かなり味がある。
ドリンクもフードもデザートもオーソドックスな喫茶店メニューが揃い、サンドウィッチやスパゲッティ、カレーなどいろいろと揃っている。
コーヒーに使っているのは、富士の雪解け水である熱海の水。
食べ応えのあるハンバーガーは、上にピクルスがのり、レタスなどの葉物野菜を自分で挟むスタイル。クラシックなハンバーガーは、肉の味を強く感じる正統派。ひと口食べれば、懐かしい気持ちになる。
住所:静岡県熱海市銀座町8-14 TEL: 0557-81-4960
営業時間:10:00~15:00頃まで
定休日:日曜日、月曜日※月1回
肉を愛する三島の食欲を刺激する名店
三島は体を作るために肉をよく食べたという話がある。
そんな三島が通っていたのは、1962年に創業したとんかつ専門店『かつ吉(かつよし)』。
無垢材や古木をふんだんに使った、高級感のある雰囲気のいい店内には、書や骨董品、拓本がちりばめられ、歴史を刻んだ古民家のような雰囲気がある。
この店自慢のカラリと揚がったとんかつに使用する豚肉は、あえて銘柄を限定することなく、その季節にベストなものを厳選。
油は、ごま油とコーン油の混合油で、低温でゆっくりと茹でるようにじっくりと揚げる。
これが、豚肉の旨みを無限に引き出す。定食を選ぶと、これも厳選された白米と評判の青しそご飯を選ぶことができるのがうれしい。
住所:東京都文京区本郷1-4-1 全水道会館ビル地下1階 TEL:03-3812-6268
営業時間:11時30分~15時30分(L.O. 14時30分)、17時00分~22時30分(L.O.21時30分)、土曜・日曜・祝日は22時(L.O.21時)
定休日:日曜日、月曜日※月1回
まとめ
いかがだっただろうか?
才能あふれる文章力と表現力を持ちながら、政治的な部分に触れ、自分のコンプレックスを“強い男”になることで、塗り替えようとした三島由紀夫。
彼は非常に残念な最期を遂げたが、仕事の中でこだわりを持ち続けるNEOYAGであれば、彼に及ばずとも日々自己研鑽しているはずだ。
日々の一食にこだわり、仕事でベストな結果を残す。
そんな生き方をNEOYAGであれば、したいものだ。
その活力になる食のことを見直して、あなたもぜひNEOYAG的な美食道を探求してほしい。
今回ご紹介した三島が愛した料理を食すことができる3軒。
どの店も名店と呼ばれ、多くのお客を魅了し続けている。創業がかなり昔であることでわかってもらえると思う。
NEOYAGのあなたもとびきりの美女と訪れてみればいかがだろうか?
(C)Amazon
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