PIDE厳選!NEOYAGが読むべき日本の作家が描く傑作ハードボイルド小説7作品!

1920年代にアメリカで生まれたというハードボイルド小説。犯罪や推理、アクションを絡め、男の生きざまを描ききったものをハードボイルド小説と言います。

このハードボイルド小説ですが、第2次世界大戦後には日本国内でも外国の作品が多く翻訳され、爆発的な支持を得ます。

自分ができない生き様を、書籍の中で読むことができるという刺激に、人々は熱狂しました。

私もハードボイルド作家の重鎮・北方謙三先生に憧れて、ハードボイルド小説を書き、発禁処分を受けた『木屋町DARUMA』を電子書籍で刊行、遠藤憲一さん、武田梨奈さん、三浦誠己さん、木下ほうかさん、木村祐一さん、寺島進さんで映画化したわけです。

今回は、私、丸野裕行がオススメするNEOYAGが読むべき国内作品のハードボイルド小説を7作品ご紹介したいと思います。

ハードボイルドの意味とは?

“ハードボイルド”という言葉。よく耳にする言葉ですが、どんな意味があるのか、知りませんよね?

「男たちが憧れるカッコいい強い男のこと?」「渋さ満点の男のこと?」

もちろんそれで間違いはありません。

様々な調査をした結果わかったことは、

・困難や辛い状況にあっても決して諦めることなく、不屈の精神で立ち上がること
・人のことを思いやる気持ちを持つ強い男のこと
・やるべきときにキッチリとやる男のこと

私の独自調査の結果で、このような結論になりました。“硬ゆで卵”という意味のハードボイルドという言葉にはこんな意味があったわけですね。

長い前置きになってしまいましたが、そんな不屈の男たちが全編を通して活躍してくれるハードボイルド小説を7作品をご紹介していきましょう!

NEOYAGが男泣きする傑作ハードボイルド小説4選

夜を待ちながら(北方謙三著)

<ストーリー>

タクシーを駆る日を送るドライバーの浜田英二。ある日、彼の元に一人の女がやってきた。運転席のミラー越しにうつったその姿は、過去の懐かしい面影だった。彼女は呟く。「実の兄が死んでしまった本当の理由が知りたい」。

四年前、浜田の妻と親友が殺された。それは、裏のヤマを踏み損ねてしまった代償だった。胸に去来してくる思いをかなぐり捨てて、男は過去と決着をつけるために、再びコルト・パイソンの銃爪(引き金)を絞る。横浜、霧笛、蠢く巨悪、渇いた銃声……本格長編ハードボイルドの傑作。

ここがオススメのポイント!

過去を持った男が淡々と過ぎる生活の中で、事件に巻き込まれていくさまが非常に緻密に描かれる。

これぞ、日本のハードボイルドという北方謙三の真骨頂的作品。

『狐狼の血』(柚月裕子著)

<ストーリー>

昭和63年、暴力団対策法施行前の広島―—。新人刑事である日岡は、所轄署捜査二課に配属された。地元のヤクザとの強い癒着を噂されているマル暴の刑事・大上の元、暴力団が経営している金融会社の社員失踪事件の捜査に乗り出すことになった。

飢えた狼のような違法行為を繰り返して事件の全体像を解明していく大上の暴力捜査に戸惑いながらも、日岡も一緒に仁義をなくした極道たちに挑む。

やがて、この社員失踪事件をきっかけにした暴力団同士の血で血を洗う抗争が勃発する。広島全土を巻き込む衝突を何とか食い止めるために、大上が想像もしなかった大胆すぎる秘策を打ち出した……。

正義とは? 黒幕は誰なのか? 刑事の生きざまとは? 日岡は本当の刑事の試練に立ち向かう――。

ここがオススメのポイント!

破天荒で暴力的な刑事が、ヤクザ絡みや警察組織絡みの事件を追っていく警察小説です。

常識外れのマル暴捜査と極道たちのプライドを賭けた戦争……同業の作家やマスコミなど絶賛された、圧巻の傑作。

女性の作家とは想像がつかないほどの筆致が、迫力満点と呼び声高く、一度読みはじめると途中で読まずにはいられなくなってしまう小説です。

深作欣二監督が一大センセーションを巻き起こしたヤクザ映画『仁義なき戦い』を彷彿とさせる描写に痺れます。

『連鎖』(真保裕一著)

<ストーリー>

チェルノブイリで起こった原発事故による放射能汚染された食品が、北欧から検査対象外である別国を経由して、輸入されていた。

元食品衛生監視員として厚生労働省に所属していた羽川は、汚染食品横流しの真相解明に乗りだした。

しかし、やがて妨害が入り、羽川の元に死を予感させるような脅迫が……。

意外性と重量感にあふれる筆致でとことん読ませる小説の緻密さは、やはり真保裕一ならでは! 第37回の江戸川乱歩賞受賞を射止めたハードボイルドミステリーの佳作。

ここがオススメのポイント!

食品Gメンをいう誰も知らない特殊な職業を生業にする主人公が、汚染食品の横流しに挑む作品です。

単なる社会に関する問題提起だけで終わることはなく、ハードボイルドミステリーとしてしっかりと完成させている周到さが素晴らしいといわれています。

江戸川乱歩賞受賞作品として評価されただけあり、物事が二転三転するストーリー展開に、驚かされること間違いなしです。

『そして夜は甦る』(原尞著)

<ストーリー>

雑多な西新宿の高層ビル街をそれた街のはずれに探偵事務所を構える私立探偵沢崎。

彼は、ひょんなことから行方がわからなくなったルポライターの調査を行うことになった。
しかし、事件は過去に起こった東京都知事の狙撃事件へと繋がっていく……。
ルポライターの失踪、怪しげな文書、東京都知事の狙撃事件……。沢崎が立ち向かった難事件の背景には想像を絶する巨大な陰謀が隠されている。
やがて鮮烈なラストシーンに向かい、スピーディにストーリーが展開してゆく。

ここがオススメのポイント!

レイモンド・チャンドラーに陶酔するジャズピアニストである著者が、約2年の歳月をかけて脱稿させた渾身の長篇小説。
洒落た会話と緻密なプロットで贈る本格ハードボイルド。レイモンド・チャンドラーに捧げた記念すべきデビュー作として読者を魅了しています。

読み終えた後は、ハンパない爽快感を得ることができます。

NEOYAGが男泣きする傑作ハードボイルド小説残り3選

擬態(北方謙三著)

<ストーリー>
離婚し、ボクシングジムに通いはじめた40歳の会社員・立原章司。
ビル内部の設備を請け負う企業で、淡々とマジメに仕事をこなして、定時退社する立原は、前触れなく虚無感に襲われ、わからない何かを毀したくなった。
ジムで鍛えあげたメンタルと引き締まった肉体は、今ではもう凶器になる。
そんな中、取引先がビル立ち退きで脅されていた。この立ち退きを巡る抗争に巻き込まれてしまった立原は、自分の所属する会社も、ヤクザも、警察も、止められないほど凶暴化していくのだった。
高揚感に心地よく包まれながら、男は破滅へと突き進んでいく。

ここがオススメのポイント!

躰の中で、何かが止まってしまった平凡な男の破滅劇を、北方謙三の圧倒的筆力で男の心の中に潜む闇を抉る。
凶器に変貌を遂げる男の心の内が、哀しくも刺激的に描かれています。

『マイク・ハマーへ伝言』(矢作俊彦著)

<ストーリー>

ポルシェ911sタルガに乗った松本は、パトカーとのカーチェイスの末、首都高速線横浜羽田線で宙へと飛び出した。彼は、マイク・ハマーにおかしな伝言を残す。

フランス語で【闘牛の額みたいな愚劣さ】。この言葉は、一体何を意味しているのか? 抜群の運転センスを持ちあわせた松本が、なぜそんなつまらない事故で死んだのか?

テレビ局に内定しているマイク・ハマーは、この疑問を持って調べるうち、松本がスピード違反で、覆面パトカーに追い込まれたと確信する。この事件を告発し、大々的に反警察のドキュメンタリー番組にしようとしたマイク・ハマー。

仲間たちもそれぞれの持ち場を持ち、準備を進め、首都高速線を舞台に盛大な復讐劇が遂行される。

ここがオススメのポイント!

国家権力である警察組織に、親友を殺されたと復讐を誓う若者の群像劇。

壮大なカーチェイスの描き方、銃撃戦がない中で、まるでアメリカンニューシネマ風の雰囲気が漂っている作品です。

名作として名を残す理由は、矢作俊彦の世界観を言葉で綴りあげ、日本人作家特有の湿っぽさを排した部分が大きいです。

『雪蛍』(大沢在昌著)

更正施設に所属し、薬物中毒(ジャンキー)患者の世話をしている佐久間公。彼の元に「17歳の家出娘を何とか捜してください」と女性実業家からの依頼があった。

昔から庭にしていた渋谷や六本木、新宿を駆り、失踪人調査を開始した佐久間は、その娘の行方を追う。

しかし、調査する先々で、かってライバル関係にあった岡江に先を越され、悔しい思いと疑問を感じる。

「彼女はなぜ追われているのか?」

失踪した少女を捜しだすために、かつて“探偵”と呼ばれていた佐久間は、再び自分本来の居場所へと戻っていく。

ここがオススメのポイント!

探偵・佐久間公に人気シリーズです。決して交差することのないふたつのストーリーが同時に進行し、どちらの話も飽きることがありません。

「探偵とは生き様」と作者の大沢在昌が言う意味がよくわかる、人の心を丁寧に描き切った作品です。大沢在昌のハードボイルド世界観が頂点を極めています。

まとめ

いかがでしたか?

コロナウィルスが蔓延し、不要な外出を控えるように警告されているこのご時世。

久しぶりに、NEOYAGらしくハードボイルド小説に浸って、内面から男の生きざまというものを磨いてみては?

(C)Amazon

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