これからの時代は“かわオジ”が若い男を制するかも!

先日まで放送していたドラマ、TBS系『私の家政夫ナギサさん』で、男性家政夫役を演じていた大森南朋。彼に癒され、キュンとしてしまっていた女性が続出。

コロナ禍の中で、8月からは日本テレビ系『おじさんはカワイイものがお好き。』がスタートするなど、最近では“かわオジ”系の作品が増加している。この背景には、これからの新しい時代の価値観が関係しているようなのだ。

可愛いオヤジに芸能界が席巻される!?

8月11日から放送が開始されたTBS系のドラマ『私の家政夫ナギサさん』の第6話では、番組最高視聴率となる16・0%が記録された。毎回を追うごとに、視聴率がUP。これは異例だ。

この原作は、電子書籍の配信サイト『コミックシーモア』で連載されているWEB漫画である。

家事が苦手で、製薬会社でバリバリと働いているキャリアウーマンが、お抱えの家政夫を雇ったことで人生が変わっていくというラブコメディー。

コメディードラマになじみのある多部未華子の魅力はもちろん、数々のハードボイルド映画で活躍する大森南朋が、非常に可愛いミドルの家政夫を演じるというのが人気の秘密になっている。

本編の放送後には、SNSで「大森南朋に癒される」という意見が殺到してしまうなど、ナギサさんのキャラが世の中の女子に大ウケ。担当プロデューサーは“かなり硬派な印象のある大森南朋のギャップを見たかった”と主人公に起用。そこそこほどよさのあるおじさんの感じを出すように衣装を試行錯誤ましたと語る。まさにその狙いが見事で、ナギサ役に激ハマり。

ドラマに詳しい某芸能ライターも、今回のドラマ人気の理由をこのように分析している。

結果のみが求められる今の日本において、自分が頑張っているという“過程”に気づき、労ってくれるというナギサさんの存在というものを世の中の女子たちは求めている。さらに、大森南朋さんの犬っぽい輝いた目で見つめてくる演技やちょっとふくよかなルックス、手を握られたり、触れられたときにビックリしたような乙女的な反応、その誠実さも魅力です」

8月13日に放送開始した日本テレビ系『おじさんはカワイイものがお好き。』では、主演している眞島秀和が可愛く愛くるしいものが大好きなだということを隠し続けて生きているちょい悪オヤジ役を演じて、その渋いルックスとのギャップを女子たちが感じ、いち早く話題を集める。

昨年の春は、内野聖陽と西島秀俊がゲイカップル役を演じて、2人のほのぼのした食卓を描くテレビ東京系『きのう何食べた?』が放送され、映画化されるなど、最近“可愛いおじさん”が主役になるドラマが増加の一途を辿っているように思える。果たしてその理由とは?

新ドラマでもやはり主夫ドラマが開始!

「90年代~2000年までは、テレビメディアが発信している渋い、カッコいい男性やそのライフスタイルが、民放ドラマでも描かれていました。ですが、SNSが普及した現在、イケメン一辺倒ではなく、どこか哀愁を感じる枯れ感があるおじさんにも、視聴者のニーズがあるということを制作者側がイメージできるようになったんですね。この部分が大きいですね」(ドラマ事情に精通するライター)

10月からスタートする日本テレビ系ドラマ『極主夫道』には、元極道である専業主夫を玉木宏が演じているなど、女性よりも家事を大切にする男性キャラも増えている。このような背景に、今のコロナ禍の時代が影響している。

家事ができない男性というのは、かなりの時代遅れ

「女性たちの社会進出が進んで、女性が活躍するお仕事ドラマが数多く描かれるようになりました。女性は家事よりもお仕事が大切、というカタチになったわけです。一方、家庭の仕事である家事を自分の仕事よりも蔑んだり、“家事というのは女がやるものだ”という男性の固定概念が根強く残っているのが現状。ナギサさんは、そのような風潮に“は?”と疑問を持つジェンダーな視点で描かれ、共感してくれる女性が多いようです」(ジェンダー論者)

ナスの揚げびたしを惣菜コーナーで購入しようと買い求めた主婦に、高齢の通りすがり男性が「母親であればそれくらい自分でつくれよ」と声を掛けられ、驚いたという話もあるように、昔ながらの価値観を持った男性は多いのだろう。

冷凍餃子を焼いて夕食に出した専業主婦が、帰宅してきた夫に“手抜き”と呼ばわりされたという話や、情報番組『スッキリ』で“手抜き料理とは?”という街頭インタビューで“ジャンクフードってやっぱりヘルシーじゃなくって手抜きです”と返答した男性が物議を醸す結果になりました。今どき家事をする主婦を軽視している男性は、まったくの時代錯誤というのがWebでの認識ですね」(ニュース編集長)

ドラマのみではなくバラエティ番組でも、その流れは進んでいる。

カズレーザーさんやバカリズムさん、中丸雄一さんなどの家事経験がない人々が家事をゼロから学んでいるテレビ朝日『家事ヤロウ!!!』では、インスタグフォロワー数NO.1を誇っているそうです。コロナ禍で引きこもる時間が増えて、タレントさんが自宅での家事の話をする機会が増加したこともあって、ナギサさんのように着実にうまく家事をやる男性が支持を受けることになっていますね」(家事評論家)

テレビの中でほっこりしたい時代

某関心のあるタレント調査では、2連覇でサンドウィッチマン、嫌われていたとされていたタレントの出川哲朗もマイホームパパの印象があり、芸人部門で、4位にランクアップ。

『私の家政夫ナギサさん』に出演していた《ずん》飯尾和樹は、CM4社に起用されてしまうなどのブレイクぶり。“お笑い第7世代”という平成生まれが台頭すしているお笑い界の中で、癒し系のおじさんとして健闘している。

今まで過激路線だったテレビ番組もコロナ禍の巣ごもりがはじまり、視聴率も少しは上がってきたのだが、『テラスハウス』出演の木村花がSNSへの誹謗中傷で自死した事件を受けて、ネット離れも起きはじめている。

こんな時代に、テレビの中くらいはホッコリと安心したいという視聴者が増えた結果になった。コンビ仲がよく、好感度の高いサンドウィッチマン、イジられるポイントをキチンと押さえている出川哲郎や飯尾和樹のようなおじさん芸人に癒しを求める女子たちの人気が集中しているのは当然の結果だ。

強面でも可愛いおじさんたち

今後は、もっともっとニーズが高まる可愛いおじさんたち。ドラマや映画の中では、強面であっても実力派の“かわオヤ”俳優たちが増加するのではないだろうか。

筆者が原作&脚本&プロデュースを手掛けた劇場用映画『木屋町DARUMA』に主演した遠藤憲一さんや寺島進さんも、非常に可愛い一面を持ち合わせたおじさんたちだ。

監督で俳優の榊英雄は、強面でも私生活に難アリで、まったく可愛くはなかったし、魅力的でもなかった。近々、ある問題で週刊誌をにぎわせることになるだろう。しかし、前者の2人は非常に魅力的だった。

さらに、榊が顔も確認できないくらいの出演をしていた『教場』に主演していた常にカッコよさを感じさせてきた木村拓哉も、最近のドラマ『BG』などでは、中年の魅力をうまく体現している。“かわオジ”の魅力を全力で演じれば、かなり魅力的だろう。

令和時代、NEOYAGとして片意地を張って、カッコいいオヤジを演じ続けていたあなたも、時にはリラックスして可愛いおじさんに立ち返ってみたらいかがだろうか?

(C)写真AC、(C)TBS、(C)日本テレビ

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