編集長・丸野裕行は以前『京都造形芸術大学』~映画概論~の講義を行いました

映画概論 丸野裕行先生 特別講義

京都造形大学1回生の必修授業『映画概論』にて、編集長・丸野裕行が特別講師として、過去に講義を行いました。

『NEOYAG』の編集長である丸野裕行は、作家・脚本家・ライター・各ポータルサイト編集長・ファッションクリエーター、文化人タレントとしてテレビ出演などを行い、クリエイティブな活動を行っています。

【映画】丸野先生 講義②

行った講義としては、邦画やVシネマに精通している丸野裕行らしい《Vシネマ論》。1980〜2000年代にかけて制作・撮影されたVシネマ自体の歴史や制作背景、工夫を凝らした撮影方法、現在行われている映画撮影とは一線を画した制作方法を、当時丸野が熱狂した映像作品と共に講義を行いました。

日本映画界の巨匠も手掛けていたVシネマ

《Vシネマ》というのは、劇場公開は行わずにレンタルビデオ店向けに製作されたビデオ(DVD)用映画作品。監督である室賀厚氏や小松隆志氏、頭角を現した三池崇史氏、ベテランの柏原寛司氏、大川俊道氏、一倉治夫氏、高橋伴明氏、辻裕之氏、村川透氏、長谷部安春氏など名だたる監督が東映Vシネマ創世記を支えたのです。

Vシネマの制作法というのは非常に変わっていて、通常の映画とは違い、低予算。しかも、制作期間も非常に短く、最短1日という場合もあるほどです。※竹内力主演の『仁義-JINGI-』シリーズなどはこれに当たります

学生たちの映画観とは

このVシネマの世界観をみることが初めてだという学生たちも多く、皆一応にかなり興味深げに鑑賞していました。

学生たちと話していて感じたのは、<自分たちの理想と現実がまったく違う>ことです。

学生たちが好きな映画を訊ねると、ハリウッド映画やゴダール系の映画、カンヌ映画祭などの賞レースにも参加できるレベルの映画でした。

おまけにその予算感を訊ねてみたのですが、すべてが曖昧で、自分が映画を撮るといえば、数億円の製作費が集まると思っています。

私たちは、常に頭をひねりながら、一度のカメラ撮影で複数のシーンが撮れないかと考えているわけです。それは、現場は常に制作費に困窮しているから……。濡れ手に粟で、数億円の映画製作費が手に入るような甘い世界ではないのです。

『カメ止め!』ブームが自分にも起こると思っている

よく映画製作を目指している若者が引き合いに出すのは、制作費300万円で数十億円のヒットを記録した『カメラを止めるな!』です。

しかし、あんなブームは奇跡的に稀なことです。「万が一……」と考えている若手映画製作者がいるとすれば、そんなことは夢見ないことです。それは本当に儚い夢。彼らが『カメ止め!』ブームを起こすことは絶対といっていいほど起こせないでしょう。

それであれば、YouTubeなどで完成度の高い映像作品を撮って、チャレンジする方が賢明です。最低限の製作費でいい作品をつくることができます。それほど、映像作品の選択肢は増えているのです。わざわざ映画を制作する必要もないですし、バズるような宣伝方法を選ぶ自由度も広がります。

『SCORE』や『Slang』などにも出演していた水上先生

編集長である丸野のVシネマコレクションはかなりのものです。俳優・木下ほうかさんに未だDVD化されていない、竹内力さん主演&渡辺武監督の『チャカ』のDVDをプレゼントするほど、数多くのビデオ作品をDVD化して所有しています。

丸野が以前から憧れていた優の水上竜士さんは現在『京都造形芸術大学』で映画学科教員をされています。それから親しくさせていただき、今回の講義のオファーにつながったわけなんですね。

水上先生は、様々な作品に俳優として出演されていて、そのアクの強い演技に定評があります。

有名なところでは小沢仁志さん主演&室賀厚監督作品『SCORE』やハリウッド作『シン・レッド・ライン』、岩井俊二監督の傑作『スワロウ・テイル』などなど。

この講義では、丸野秘蔵の『Slang』撮影時の裏話や笑い話、『SCORE』の製作費秘話、どのように撮影をすれば一度にいいカット割りができるかの方法なども交え、進行していきました。

フィルピンオールロケーションで命の危険を感じる

水上先生のお話では、フィルピンロケで拳銃を突きつけられて脅されたり、また室賀厚監督、小沢仁志さんも銃撃の危険、命の危険にさらされたとのこと。

撮影人がアウトローを地でいくメンバーだったことが功を奏したというわけです。

それでも、映画バカの血が騒いだメンバーは暴力に屈することなく、またそんな脅しすら通用しないという肝の座りようで、撮影が進み、無事完成。日の目を見ることとなりました。

いろいろなご苦労があり、映画プロデューサーの奥山一由さんからポォンと手渡された制作費300万円で撮影した『SCORE』は、自分たちの弁当代や食事代を削って、弾丸の費用に回したそうです。しかも、P&A費用(宣伝広告費)に1億円使うなど新たな映画公開手法だったわけです。

おかげで、制作費と宣伝費はペイでき、スコア軍団と銘打たれた俳優たち(小沢仁志さん、宇梶剛さん、小沢和義さん、水上竜士さんなど)それぞれの露出度があがりました。

いわば、制作側や演者側の想いが詰まった『SCORE』は、第一の『カメラを止めるな!』だったわけです。

映画『嵐電』水上竜士先生出演シーン

さらに、水上先生からは、講義で流されたVシネマの映像を通じ《舞台と映画での演技の違い》をお話しをお聞きすることができました。

講義終わりと休み時間には、編集長・丸野に直接話を聞きにくる生徒もいたりと、学生たちにとっても刺激的な授業になりました。

(C)Amazon

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