<編集長・男の映画レビュー>『ベテラン』&『日本暴力列島 京阪神殺しの軍団』&『極道恐怖大劇場牛頭』

『ベテラン』(2015/配給:CJ Entertainment Japan)

とにかくひと言……面白すぎて気絶しそうになった!

『傷だらけのふたり』で、その演技の魅力に憑りつかれたファンジョンミンの魅力が思いっきり詰まった作品、そうそれが『ベテラン』だ。

韓国では動員数1,340万人を超えて、映画興行収入歴代3位の大ヒットを記録したときいたときは、「またまたぁ」「どうせ眉唾だろ?」なんて思っていたのだが、この型破りな“ベテラン刑事”が、経済界の闇にかみつくさまが非常に爽快!

まさに痛快活劇アクションで、ジャッキーチェンの『ポリスストーリー/香港国際警察』や『九龍の眼』以来の興奮を覚えた。

だって、日本映画だったら、普通「どうせ車をぶつけないんでしょ?」「そんな金のかかることするわけないじゃん」なんて、どうしても疑ってかかって、結果「はい! ぶつかりませんでした!」「所詮予算が少ない映画だわ」ってなるのに、本当に通りを通行止めして、車をぶつけまくるアクションをやっちゃうんだもの!

国を挙げての映画作りをやっている韓国映画の本懐が見えまくるわけですよ、ホントに! 

男気があふれ出しすぎて男気漏れしているファンジョンミン演じるベテラン刑事のプライドと、本当に憎たらしいチョテオ演じる巨大財閥シンジン・グループの御曹司の死闘がヤバいヤバい、本当にもうバイヤーですよ、お母さん!

とにかく、映画というのは“娯楽”だよ! そういえば話変わるけど、『漫画ゴラク』ってどの漫画も線が太いよねって感じです。

観客を楽しませようというスタッフ、演者の心意気を感じるエンタテイメント映画でした。

採点★★★★★

 スタッフ

監督
リュ・スンワン
製作
チョ・ソンミン
脚本
リュ・スンワン
撮影
チェ・ヨンファン
美術
チョ・ファソン

キャスト

作品データ

原題 Veteran
製作年 2015年
製作国 韓国
配給 CJ Entertainment Japan
上映時間 123分
映倫区分 G

(C)CJ Entertainment Japan

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『日本暴力列島 京阪神殺しの軍団』(’75/配給:東映)

昭和27年、大阪阿倍野。庄司組の客分だった花木勇(小林旭)は、子分を数人連れ、愚連隊のように暴れまわっていたが、とある抗争事件をきっかけとして、花木と同じ在日コリアンの金光幸司(梅宮辰夫)と兄弟の契りを交わす。その後、二人は庄司組組長を殺害した。

天誠会々長の盃を受け、直系若衆となった花木が率いる軍団は、全国制覇を目論む天誠会の先鋭部隊として日本全土を血に染める。

巨匠・山下耕作監督が小林旭と大部屋俳優たちをスクリーン狭しと大暴れさせる秀作。

山下耕作監督のご子息も御多分に漏れず、映画関係者。一緒に飲んだときにめちゃくちゃ盛り上がり、3軒もハシゴ。ご馳走になった。

そんな偉大なお父上山下監督のタブーとされていた、在日同和問題に鋭く切り込んだ作品。

モデルになった柳川組組長の柳川次郎は、本作を観て、「これじゃただの人殺しやないか」と言ったという。

ちなみに併映は、大好きな天才監督 ・森崎東のチョメチョメ山城主演『喜劇特出しヒモ天国』

採点★★★★☆

作品データ

製作年 1975年
製作国 日本
配給 東映
上映時間 93分

提供:株式会社キネマ旬報社

#映画 #木屋町daruma #丸野裕行 #六軒町ラブドール #東映

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『極道恐怖大劇場 牛頭』(’03/配給:東映ビデオ)

三池崇史ワールドツアーのはじまり! はじまり!

オープニングの哀川翔の鬼畜っぷりがハジけまくっている!
Vシネ常連三池組のバシレン、小沢兄弟、山口祥行、エンケンの唖然っぷり!

不条理な世界に置いてけぼりの曽根英樹のあたふたっぷり!
セリフがひとつしかない丹波哲郎のタンバリズム!

史上初の極道ホラー

三池崇史監督×脚本家である佐藤佐吉が『殺し屋1』以来のタッグを組み、極道の世界完を漂わせる史上初の極道ホラー! 圧倒的な不条理な世界がスクリーンに広がる。

ヤクザの南は、最近奇行が目立つ兄貴分である尾崎を、名古屋にあるというヤクザ処分場へ連れて行くように組長から命じられる。

しかし、その道中で、南は尾崎を殺してしまった。さらに、ちょっと目を離した隙に、オープンカーに乗せていた尾崎の死体が無くなっている。

その時以来、南の周辺では、理不尽で理解不可能な出来事が起こりはじめて……。

まったく意味が分からないけど、いい!

脈略もなく出てくる、寛平&木村進、佐藤佐吉、謎の外人が登場! まったくもって理解不能だが、そこがいい!

さらにプロデューサーとして名を連ねる、いつもの親分役から180度違う曽根晴美のごめんなさいっぷりもいい!

ヤクザカーやヤクザ犬、牛乳が出る乳を持つおばさん、突如現れるホルスタイン、顔を半分白塗りした火野正平がビビる姿が恐ろしい!

なぜかカンヌ映画祭正式出品

劇場未公開のVシネマ作品ながら、第56回カンヌ国際映画祭・監督週間に出品されたことでも話題になったが、名古屋弁の面白さやニュアンスを字幕では伝えきれなかったのが悔やまれる。

田舎者の英語のような解釈で観てもらえれば、カンヌでも受けただろうに、惜しい!

いやぁ~、またまた三池崇史にええもん観せてもらった! みんなも閻魔様のアナルを覗き見るような気分で観てほしい。
※『龍が如く劇場版』を観て理解ができなかった人は観たらダメ!

採点:★★★★☆

スタッフ

監督
三池崇史
脚本
佐藤佐吉
撮影
田中一成
音楽
遠藤浩二

作品データ

製作年 2003年
製作国 日本
上映時間 129分

いかがでしたか、男の映画3本立て!

どの作品も勢い満載に突っ走るという男の映画でした!

今後もハチャメチャな“漢”の映画を解説していきたいと思います!

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